Chapter1 帝国ダークマジック
20:精霊神殿
「どうセレス?何かわかった?」
声をかけられて、顔を上げた。
視線を動かすと、そこには先ほどまで棚の向こう側にいたベリーが、珍しく困惑した表情を浮かべて立っている。
「駄目。やっぱりないみたい」
首を横に振ってセレスが答える。
その言葉に、ベリーはそうとだけ言うと、小さくため息をついた。
「本人のいる国なら、何かわからないかと思っていたんだけど」
持っていた本を棚に戻しながら、残念そうにセレスが言った。
2人がいる場所は聖職者区にある大図書館の1階。
インシングの歴史と魔族に関する文献が置かれている場所だ。
レジスタンスの捜索を投げ出してまでここに来たのは、以前からセレスが気にしていたことを調べるためだった。
「本人が処分している可能性も否定できないわよ」
もう一度棚に並ぶ本の背表紙を確認しながらベリーが言った。
「世界の支配者である自分の敗北記録なんて、残しておきたくなんかないんじゃない?」
そう言って手にした本は歴史書。
何も言わないセレスに目も向けずに、手に取ったその本をペらペらと捲る。
「……ほら」
手を止めて、開いたページをこちらに向けた。
ちょうど本の中心辺りのページ、約30ページ分といったところだろうか。
その部分がごっそりとなくなっていた。
自分たちが捜している情報があっただろう場所には、ページが毟り取られたような跡が残っているだけだ。
「それって……」
「精霊暦950年から1001年の約50年分。かつてイセリヤが現れてから、ミルザに倒されたまでの部分が全部抜けてる」
ため息をつきながら言うと、ベリーは本を閉じた。
そのままそれを元の場所に戻す。
「魔族の転生に関する書類は?」
「あったけど、あんな例今までなかったみたいで、載ってないの」
視線を逸らし、セレスが消え入りそうな声で言った。
彼女たちの探していた資料。
それはかつてのミルザの戦いと魔族の生態について。
誰にも話していなかったが、ルビーとセレスだけが聞いたある情報がある。
それは、イセリヤがミルザの生きていた1000年前と全く同じ姿をしているという話。
転生などという一見馬鹿にされそうな話が、この世界には実在する。
正確には、実在するとされている。
過去の文献の中にもいくつかそのような出来事が書かれた資料が残っているし、何より今この時代に転生によって再びこの世に現れた者がいる。
それがイセリヤ。
一般には、たまたま似たような力を持つ魔族が、かつて魔王とまで呼ばれた魔族の女のことを調べ、その通りに名や姿を偽り帝国に現れたなどと言われている。
実際、彼女たちもそう思っていたほどだ。
それを最初に覆したのは先代がタイムに残した本だった。
妖精たちがイセリヤは1000年前と同じ人物だと言っている。
妙なプレッシャーを避けるためか、タイムはそのことをルビーにだけ話していた。
そのタイム自身は知らない。
自分が妖精神の神殿にいるとき――ティーチャーの封印を解いているときに、外に残った2人が妖精たちからまったく同じ言葉を聞いていたことに。
イセリヤは1000年前と同じ人物。
同じ魔族が転生して、復活した者。
その時初めてルビーはセレスに先代ミュークが本に残した言葉を告げた。
それがずっとセレスの脳裏に引っかかっていた。
その時から今までずっと。
「あの話が本当だとすると、当時の資料を本人が処分したんでしょうね」
ため息をつき、ベリーは本棚を見上げて言った。
「何か有利な情報を得られると思ったんだけど」
「まあ、そううまくいかないのが世の中ってやつでしょう?」
あっさりと言うベリーに、セレスはため息をついて「そうね」と返した。
確かに、世の中にはうまくいかないことが多いと、彼女は思う。
全てがうまくいくなら、今この世界にイセリヤはいないはずだ。
今この世界に両親がいるはずだ。
そして、自分たちもアースなんて土地は知らないはずなのだ。
全てがうまくいっていたなら。
「あの、すみません」
突然声をかけられ、セレスの思考は現実に引き戻された。
「あ、はい。何でしょう?」
慌てて振り返えると、視界に入ったのは金髪の少女。
年は自分たちと同じくらいか少し上といったところだろう。
着ている服と胸につけられているブローチ型の紋章から察するに、何処かの教会に所属する神官だ。
「何かお探しですか?よかったらお手伝いしますけど」
笑顔を浮かべて少女が尋ねる。
おそらく彼女はこの図書館の職員なのだ。
教会に所属する神官が図書館の司書をしていることは、珍しいことではないから。
「あ、いえ。もうすみましたから」
先ほどまで浮かべていた暗い表情を何とか隠し、セレスが丁寧に断る。
「そうですか」
少し残念そうに少女が言った。
ふうとセレスは微かにため息をつく。
この街の人間がイセリヤを敵視しているかどうか、わからないのだ。
下手に自分たちの目的を話してしまうわけにはいかない。
それを考え、うまく誤魔化せたと思ったために漏れた安堵のため息だった。
「もうひとつ聞いてもよろしいですか?」
表情を崩さぬまま少女が再び問いかける。
「え?あ、はい。何ですか?」
首を傾げるような仕種でセレスが聞き返した。
不意に少女の表情が真剣な物になったことに、ベリーは気づいた。
何か気づいている。
そう悟ったのと少女がその言葉を口にしたのは、ほぼ同時。
「おふたりは勇者ミルザの子孫の方ですよね?」
セレスの顔色が変わったのが、彼女の後ろに立っていたベリーにもわかった。
「何のこと?」
すぐに冷静さを失わないように気をつけながら聞き返した。
セレスが動揺して何か決定的なことを言ってしまう前に。
しかし、彼女は気づいていない。
それが仇となっていたことに。
「とぼけないで下さい。この人を見ればわかります」
きっぱりと少女が言った。
彼女が示したのは問いかけたベリーでなく、表情を変えたセレスだった。
「ミルザの一族の光の力を持つ魔道士は髪が金ではなく黄色である。その伝承はこの国だって伝わっているんですから」
はっと目を見開いてベリーがセレスの髪を見た。
明らかな黄色。
金とはまったく違う色。
注意しなければ気づかないこともある。
それでも、気づかれる可能性は大きかったはずなのに。
帽子も何も被らず、セレスはそのまま街の中を歩いていた。
どうしてそのことに気づかなかったのだろう。
気づいて対策を立てていれば、他の誰かに気づかれることはなかったはずだというのに。
「こ、これは……」
「セレスっ!!」
何か言いかけようとしたセレスの腕をベリーが掴んだ。
力加減などしている暇はなかった。
セレスが小さく声を上げた気がしたが、気にしている暇はない。
「逃げるよっ!!」
こんなところで捕まるわけにはいかない。
ベリーにしては珍しく、ただそのことだけで頭がいっぱいだった。
「あ、待ってくださいっ!!」
走り出す2人に慌てて少女が呼びかける。
しかし、敵地で自分たちの正体を知る者の呼びかけに答える者などいない。
そう、普通は。
彼女たちも、このまま少女を振り切って外へ出て人ごみに紛れてしまうつもりだった。
少女の次の言葉を聞かなければ。
「ルビー=クリスタさんに聞いたんです!あなたたちのこと!」
「……え?」
発せられた言葉に驚き、思わず立ち止まって振り返る。
「姉さん、から?」
「はい」
ほっとしたように息をついて少女が答える。
「それって……」
「どういうこと?」
一歩前に出て聞き返したのは、セレスではなくベリーだった。
「何故クリスタのことを知ってるの?あんた、誰?」
「あ、すみません。申し送れました」
はっと気づいて少女は姿勢を正す。
「私はティア=ビースと申します。この先の精霊神殿で神官長の補佐をさせていただいている者です」
「神官長補佐……。副神官長さんがどうして……」
「最後まで聞いてください」
聞き返したベリーに、静かな口調でティアと名乗った少女が言った。
「私はレジスタンスの一員なんです」
言われた言葉に驚き、2人は顔を見合わせる。
「レジスタンスの?」
「はい。副リーダーの1人をやらせていただいています」
にこっとティアが笑った。
しかし、それでもベリーは警戒を解こうとはしなかった。
「証拠は?」
「え……?」
「あんたがレジスタンスの人間だっていう証拠よ」
「証拠、ですか?」
戸惑ったような口調でティアが聞き返す。
そんな彼女に言葉を返すことはせずに、ベリーはただ静かに頷いた。
ここは敵地だ。
証拠がなければ、見知らぬ人間を簡単に信じることなどできない。
だが、敵地であるのはレジスタンスにとっても同じこと。
自分たちの立場を証明するものなど、持ち歩いているはずがない。
「ないなら私たちは……」
「あ、待って!」
何か思い出したらしい。
慌ててティアは自分の服のポケットに手を突っ込み、中を漁った。
「あった!どうぞこれを。たぶん証拠になると思うんですけど」
そういって差し出されたのは、この世界では珍しい、本物の紙で作られた封のしていない白い封筒。
「!これ……」
封筒に書かれた文字を見てセレスが目を見開く。
「セレス!」
そのまま伸ばそうとした手をベリーが止めた。
「何してるの!罠だったらどうする……」
「これ、姉さんの字なのよ」
「え……っ!?」
言われた言葉に、今度はベリーが目を見開いた。
白い封筒に浮かび上がった黒いインク。
それでつづられているのは確かに見覚えのある文字。
「失礼します」
丁寧に言って、セレスはティアの手から封筒を取った。
そして手早く手紙を開く。
「間違いない!これ、姉さんの……」
言いかけて、手紙の内容に目を凝らした。
書かれていたのは彼女がレジスタンスの接触を果たしたことと、レジスタンスのある事実。
「わかりました」
手紙から目を離してセレスはティアを見た。
「私たちはあなたを信用します。だから連れて行ってください」
「セレスっ!?」
驚いたように自分の名を呼ぶベリーに、セレスはにこっと笑ってみせる。
大丈夫。
そう言っているような笑みを。
「ありがとうございます」
安心したような表情でティアが言った。
「まずは私たちの神殿に」
そう言うと、こちらに背を向けて歩き出す。
「セレス……」
付き合いが短ければ――と言ってもセレスとて、『ベリー』としての彼女とはそんなに付き合いが長いわけではないのだが――わからないような微かな変化の、不安の混じった声でベリーが呼びかける。
「大丈夫。あれは正真正銘姉さんの字だもの。それに、信じなきゃ反逆者探しなんてできないし」
そう言ってセレスが浮かべたのは強気の笑み。
それを見て、ベリーはふうっとため息をついた。
「あんた、変なところルビーに似て強気なんだから」
「そう?姉さんの方が無茶苦茶だと思うんだけど」
「それはそうだけど……。まあいいわ。今回はあんたを信じる。行くわよ」
「ええ。……ありがと」
礼を言うと、ベリーは一瞬驚いたように目を瞠る。
そんな彼女に笑顔を向けると、セレスは外で待つティアの元に早足で歩いていった。
「ここだね」
そう言って建物を見上げるのは、若草色の髪を持つ少女。
「今後こそ、その勘とやらは当たるんでしょうね?」
「さあ?こればっかりは勘だから♪」
「……さっきみたいにただっ広い闘技場、手探りで探させられるんじゃ承知しないわよ」
ぎろっとミスリルがペリドットを睨んだ。
先ほどまで2人がいたのは、この聖職者区のちょうど対称の位置にある戦士区。
その中央にある、イセリヤが来てから使用を禁止されてしまった闘技場だった。
ペリドットがレジスタンスのアジトはここにあるなどと言い出したため、2人で調べてきたところなのだ。
しかし、所詮勘は勘。
そう簡単に当たるはずがなかった。
そしてその後、ペリドットが2番目に勘で言い当てた場所がこの場所。
聖職者区のちょうど中央に建てられた精霊神殿。
彼女はここにレジスタンスのアジトがあると宣言した。
もちろん根拠など少しもない勘で。
「大丈夫大丈夫。違ったら逃げればいいだけじゃん」
「……それで行動に制限が出てくるのわかってるわけ?あんた」
呆れたようにミスリルが言った。
おそらく彼女はわかっている。
わかっていてやっているのだからタチが悪い。
「そしたらルビーがうまいことやってくれるよ。それより行こ♪」
責任を押し付けるつもりなのがありありとわかって、ミスリルはため息をついた。
「まあ、それはそうだとして。あんた、ここにそう簡単に入れると思ってるの?」
何を言っても無駄だというのはわかっているから、別の問いかけをする。
「ふえ?」
ぽかんとした顔でペリドットがこちらを振り返った。
「誰でも入っていいんじゃないの?」
「中央の大広間まではね。その奥は立ち入り禁止よ」
「がーん」
顔を無理矢理ムンクのように歪ませて、その場に座り込む。
「そんなぁ~」
「考えてなかったわけね?そういうこと」
こくりと頷く彼女に、ミスリルはもう何度目わからないため息をついた。
「まあ、とにかく行くだけ行って……」
「ようこそ精霊神殿へ!」
突然背後からかけられた声に驚いて、ミスリルは思わず勢いよく振り返った。
「ぎゃんっ!!」
その勢いで立ち上がろうとしていたペリドットの顔に頭の右側で結い上げた髪が当たったが、そんなことは気になどしない。
「参拝?それとも寄付?行く場所が違うから案内してあげるわよ」
そこにいたのは、濃紺の髪を持つ胴衣を着た少女。
胴衣と言っても、その辺にある防具屋で売られているものとは感じが違う、聖職者専用の胴衣である。
おそらく、神殿の関係者に間違いないだろう。
そうでなければ、こんなところにいる自分たちに声をかけてくるはずがない。
「あのね!あたしたち、レジ……」
「ペリートっ!!」
自分たちの目的を話してしまおうとしたペリドットに叱咤し、ミスリルは少女の方へ向き直った。
少女と言っても、おそらくは自分たちとそう変わらない年だろう。
むしろ、自分たちより大人びている感じがする。
「結構です。私たち、参拝客でも寄付客でもないので」
「ああ、そう?何だ。奥まで行きたそうだったから案内してあげようと思ったんだけど」
あっさり言った少女にミスリルは顔をしかめた。
「案内?」
「そう。あたしは……」
「プリテス!」
少女が言葉を止めて目の前の石造りの階段の上、神殿の入り口を見上げる。
それに続くようにミスリルとペリドットも上を見た。
そこにいたのは、やはり自分たちとそう年の変わらない鎧に身を包んだ少年だった。
「カスキット!」
何処か顔を引き攣らせて少女――プリテスが少年の名を呼んだ。
「お前、また何処に行ってたんだ!」
階段を駆け下りてくるなり少年の怒声が当たりに響いた。
「だって、神殿の中でじっとしてるのもつまらなくって……」
「つまらなくってじゃない!お前神官長だろう!もう少し自覚して……」
「えええっ!?」
会話から飛び出した信じられない単語を耳にして、ペリドットが思わず叫んだ。
その声に驚いたのか、カスキットと呼ばれた少年は言葉を止めてこちらを見た。
「そ、その子が神官長っ!?」
その言葉にプリテスは苦笑し、カスキットはため息をつく。
「あは。やっぱり見えない?」
「そうだろうなぁ。先代までは外に出ることも滅多になかったんだぞ、神官長ってのは」
「だって、それじゃ体が鈍るじゃない!」
「だったら何で神殿に入ったんだよ。お前くらいの力の持ち主だったら、幹部になるの目に見えてたろうが」
「あんたと一緒にしないでくれる!私はそんなに自分の力、鼻にかけてなかったんだから!」
目の前で繰り出される討論に、さすがのペリドットも唖然としてしまう。
ミスリルはミスリルで、神官長のイメージが自分の中にあったものとだいぶ違ったせいだろう、2人を見つめたまま呆然と立ち尽くしていた。
「あの~」
「何っ!」
ぎろっとした目で睨まれ、思わずペリドットはびくっと体を震わせた。
「あたしたちさ、探し物してるんだけど、相談してもいいかなぁ?」
睨まれても笑顔を崩さないところがさすがと言うべきか。
にっこりと笑ってペリドットが2人に問いかける。
「探し物?」
「うん。あのね、あたしたち……」
不意にペリドットの顔つきが変わった。
先ほどの笑顔から、真剣なものに。
「レジスタンスを探してるんだよね」
その言葉に、目の前の2人が顔色を変えた。
「ペリートっ!?」
漸く我に返ったミスリルが大声でペリドットの名を呼ぶ。
「あんたは……!!どうしてそう考えもせずっ!!」
「ひっどいなぁ~、ミスリルちゃん。あたしだってちゃーんと考えてるよぉ。それに、ほら」
ペリドットが指した方向を見て、ミスリルははっと目を瞠った。
先ほどまで喧嘩をしていた2人の少年少女が、ぴたりと喧嘩をやめていた。
それどころか少年は剣を抜き、少女はこちらに向かって構えているではないか。
「脈あり。あたしの勘、大当たり~ってとこ?」
「あんたねぇ……。敵視されちゃ意味ないの、わかってるの?」
「ま、それは話し合えば何とかなるっしょ?」
あっけらかんと言う友人に、ミスリルは額に手を当てて大きくため息をついた。
「お前たち」
彼女を現実に引き戻してくれたのは、カスキットと名乗った少年の言葉だった。
「この国の者ではないだろう?」
「……そうよ」
「なら何故、その組織のことを知っている?」
小さくペリドットが「ビンゴ」と呟いたのが聞こえた。
「何故って……」
「カマかけたんだけどね。本当にあるとは思わかなかった」
答えた声は、ミスリルのものでもペリドットのものでもなかった。
ばっと2人の少年少女が神殿の方を振り返る。
それに続くように、ミスリルとペリドットも階段の上を見た。
そこにいたのは青い服の青年と、燃えるような赤い髪をした少女。
「よぉ。カスキットにプリテス。また痴話喧嘩か?」
「ジャミルっ!?」
「ルビーっ!!」
カスキットとミスリル、どちらの言葉が早かったのだろうか。
叫んだ後、驚いたようにカスキットがミスリルを、ミスリルがカスキットを見た。
「はぁい♪ミスリル、ペリート。よくまあここまで辿り着いたね」
いつもの表情で笑ってルビーが軽く手を振る。
その様子を階段の下にいる4人はぽかんと見つめていた。
「まさか……」
最初に我に返ったのはカスキットだった。
呟いたかと思うと、ばっと2人の方を振り返る。
「あんたたちが残りの2人……?」
「んまぁ、そういうことだ」
あっさりとジャミルと呼ばれた青年が言った。
「ちょっとどういうこと?説明しなさいよ!」
彼らの中で、プリテスと呼ばれた少女だけが状況を理解していないらしい。
困惑する彼女を視界の隅に入れたまま、ミスリルとペリドットは何が何だかわからないと言った様子で呆然と目の前の少年たちを見つめていた。